ブラックバスの活性についての解説

ブラックバスの活性が上がる状況を把握していれば、それは直接的にブラックバスの釣果へとつながるので確実に把握しておきましょう。ここでは活性が上がる状況の解説をしていきます。

ブラックバスの活性に影響を与える要素は、水温・天候・気圧・光量（照度）・風の五つが主な要素です。

水温・・・・・水温を知る事は、活性を知るだけではなく、季節の行動パターンを知るにも重要になってきますので、しっかりと把握しておきましょう。適正水温は１７℃〜２５℃程度であり、この適正水温に近づけば近づくほど活性が上がると考えて下さい。この適正水温が、ブラックバスが最も活動し易い水温なのです。
　例えば、冬で水温が５℃しかない日が続いた後に、暖かい日があり水温が７℃になったりしたらブラックバスは活性が上がります。逆に、夏で水温が２７℃まで上がってしまってブラックバスが夏バテしてしまっていても、ちょっとした雨で２５℃まで下がったらブラックバスの活性は上がります。

天候・・・・・晴れた日を基準とした場合、雨や雪などが活性に大きな影響を与えます。ただ、注意しておかなければならないのは、雨や雪などは必ずしもプラスになるとは限りません。マイナスになる事もあります。
　プラスになるときは、前述した適性水温に近づいた時と、天候が変化した瞬間です。逆にマイナスになる時は、一日中雨や雪が降り続けている場合です。

気圧・・・・・標準気圧（１気圧）の1,013hPaを基準として、1,000hPaのように気圧が下がれば活性が上がります。逆に、1,030hPaのように気圧が上がれば活性は下がります。注意しておかなければならないのは、フィールドの標高によって基準となる標準気圧が違います。最近は気圧も測れる魚探もあります。

光量（照度）・・・・・光量（照度）が低い状態をローライト、光量（照度）が高い状態をハイライトと言います。曇りの日をローライト、晴れの日をハイライトとイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。
　基本的に、朝夕のマズメの時や日中は一年中を通してローライトの方が活性は上がります。しかし、冬の時は逆でハイライトの方が活性が上がります。これは水温とも密接に関連していて、ハイライトの方が水温が上がりやすいためです。

風・・・・・風は活性への影響を読む事が非常に難しい要素です。まずイメージして欲しいのはお風呂のバスタブです。お風呂のバスタブは、上の方に暖かい水の層ができて、下の方に冷たい水の層ができるのはみなさん知っていると思います。この現象は、お風呂のバスタブだけに限らずフィールドにも起こる現象なのです。（お風呂のバスタブほど、水の層は簡単には移動しません）フィールドでは、通常、夏場は水面の水温が高く、深場の水温は低い。冬場は水面の水温が低く、深場の水温の方が安定して暖かい。というのを基準とします。
　文章で簡単に説明するのは困難なので、表で分かりやすくまとめてみます。

（注）↓水温の層の移動に視点を置き、夏場の水面の付近の水温を２５℃以上とした場合

下でそれぞれのパターンを見てみましょう。(基本的には、水は水温が低いと比重が重く下に溜まります。）

←（１）

←（２）

←（３）

←（４）

分かりやすくするために、温度設定などは大胆にしてあります。上記の表と図を見れば、風と水温の層の移動を理解できると思います。

次に、酸素に視点を置いた場合の表を挙げてみます。

ブラックバスも酸素が必要不可欠な生物ですから、酸素の多い所を必然的に好みます。この事は、流れ込みや湧き水、ウィードを好むことからも分かります。

最後に、ブラックバスの餌に視点を置いてみましょう。これは直接的なブラックバスの活性と風の関係ではなく、ブラックバスの餌と風の関係になります。

餌を視点をみてみると、小魚等が豊富なフィールドでは、小魚が波や水流に流されて風下に集まりやすくなります。その小魚を追って風下にブラックバスが集まってきます。

以上の、水温の層の移動・水中の酸素含有量・餌の三つが風によるブラックバスへの影響です。この三つが複雑にからみあっていきます。
（注）必ずしも上記の三つの表通りになるとは限りません。